似非しまなみ海道物語(4)2018年04月29日 07時22分47秒

船着き場横の休憩所でまずはトイレに行って、アクションカメラを調整してから出発。アクションカメラは先日の桜の時にも書いたとおり前のが壊れたので新調したもの。これについては後日。

岩城島での第一目標は先に書いたとおり積善山。地元では桜で有名な場所らしいが、例年ならともかく今年はもう桜は終わっていそう。
でも私の目標は桜じゃなくて景色。360度の眺望があるそうな。(今探したら見つからないのだけど)インターネットにあった写真も素晴らしく、これは是非に行かねばなるまいと思ったのだ。山なので大変だろうけど。桜は見られればラッキーくらい。

自転車で登るのは大変かもしれない。本当は、登山道でもあれば歩いてもいいと思っていた。しかし、いくら下調べしてもそういうものが見つからない。車道=自転車道と人の歩く道路がほぼ同じのようだ。

港から出て道はいきなり登り始める。それほどきつい坂ではないけど、ここで自転車に大問題が!

なんとギアが抜ける。踏み込むとがくんといって空回りするのだ。8段変速のうち殆どでこの現象が起きる。この自転車はベルトドライブのため変速機は外にギアが見えるタイプではなく、ドラムの中にあるもののため、具体的にどうなっているかはわからないが、とにかくこの状況ではまともに走れない。
普通ならすぐ交換だが、岩城島はしまなみ海道ではないので自転車センターがない。時間的にもフェリーに乗って戻って交換することもできない。
かろうじて、重い方で1段と一番軽い段では抜けが発生しないのでそれで自転車センターまで走り切るしかない。しかし、こんな状況の自転車で山道なんて走れるのだろうか。力を込めるとギアが抜けるなんて、坂道では最悪だ。

港から正面の道路を1キロちょっと走るとこの看板が見えた。
ここから左折して登山道に入る。

曲がってすぐのところに広場があったので停車。暑いのでレインコートを脱ぐ。

更に進むと右手に建屋が見えて、その脇に桜が見えた。
ここの山はソメイヨシノが中心で他のもあるらしいが、八重も少数ではあるが植わってる。その中でもここは数が多く集まっているところだ。

坂は勾配的にはそれほどきつくはない。しかし、ひたすら登るので、落ちきった今の私の体力&痛む腰ではかなりしんどい。まだ暑いので袖もまくる。日焼け止めもいるかも知れないが、いまリュックから出して塗る元気がない。

しばらくすると視界がひらける場所があった。山肌に時々見えたが、ツツジが満開。これは府立植物園でも見た早めに咲く種類だ。キヨスミミツバツツジだったか。
桜は少ないけれど、この花も色は映える。山の緑、空や海の青、そしてこの端の赤紫のコントラストが素晴らしい。

こちらは生口島が見えてる。
これは山頂からの景色も期待できそうだ。
というか、所々からこういう景色が見えたからこそ我慢できたのであって、そうでなければ絶対に途中で音を上げてたと思う。

ギアが抜ける自転車とこの大きな荷物を抱えての登山走行である。余計に辛い。
荷物はこれでもだいぶ絞ったんだけどやっぱり重かった。10キロ位あるのかなぁ。500mlペットボトル2本持っているのもあるし。でもね、この山登りに水分補給は必須。山頂につくまでに1本飲みきったもの。さらに、途中でエネルギー的に危ないと感じたので、前に新潟の八国山のときに紹介した塩キャラメルも食べた。飲料もその時の「ヨーグリーナ」ね。この2つはこういうときの必需品。

道路はあまり広くない場所も多い。普通自動車だとすれ違うのが精一杯という感じ。所々にすれ違い場所があるけど、桜の咲く頃はどえらい人らしいので、そういうときに車で来ると大変かもしれない。

この日すれ違った車は、清掃人の車を除けばたった1台だけだった。自転車も1台。普段は殆ど人のこない所なのだろう。この山を1週間でも連続で登ったら、さぞかし体力つくし体重も減るだろうなぁ。

途中に鳥居があった。体力的・精神的に余裕があればお参りに行きたいところだけど、まったくない。ご勘弁を。

ここで11時過ぎ。どれくらい登ったのだろうか、途中に距離を書いた看板があるおかげでなんとか意識を保てる感じ。一番軽い段で、しかもしょっちゅう止まりながら走っていくが、それでも歩くよりかは早い。それが距離の変化と経過時間でわかる。景色と距離看板。これには本当に助けられる。

でも頂上はまだまだ先。

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