台風21号被害;御苑編(4)2018年09月09日 07時22分15秒

同じような写真を出していても仕方ないので、被害の総括を。

今回の台風ではとにかく沢山の木が倒れたが、そこにはある傾向が読み取れる。1つは古木が多いこと。

これは梅林のだけど、芯のほうが枯れている。
そう、古木は表面上元気そうでも内側が枯れているまたは腐っていることが多いのだ。

これは桜だけど、

根っこが腐って張り出しが殆ど無い。

この赤松も

芯が腐ってる。

この桜も
この桜も

この赤松も

これも。
予想以上にそういう木が多かった。
だから、この台風を乗り越えたとしても、後10年もしくは数十年のうちにはそれらの木は自然に倒れてたのかも知れない。実は最近御苑内では唐突に切り倒される木が数多いのだが、こういう事が起こるのを想定して、だったのかも知れない。

こういう芯や根の腐りは年齢により仕方ないことなのか、それとも酸性雨などの影響なのか、はたまは人が近くを歩くことに依ることか。肥料をあげることは出来てもこういうのを防ぐ薬をあげることは出来ないものなのだろうか。そもそもそういう薬があるかどうか。

今回の被害のもう1つの特徴は、赤松の倒木が極めて多かったこと。私が見た感じでは、赤松のほぼ半数以上が倒木か幹折れ、9割以上が少なくとも枝折れしているようだった。倒れたのは芯が腐っている木が多かったのだが、そうでないのもある。
これなんか年輪がはっきり見えるほど元気そうだが、折れている。
赤松は木の特性として折れやすいのかも知れない。

一方で黒松は枝折れはあったが、ほとんど倒れてなかった。これは数少ない黒松の倒木。
でもこれは芯が腐ってる。

これも黒松の倒木だが、他の木を巻き込んでいる。
楓の古木。その楓も根が腐ってる。
この黒松の状態がどうだった見ようと思ったら、
根っこ部分がこんな感じで見えなかった。

これは桃林での倒木。
桃は折れている木はなく数本が倒れていた。近くの杉には大きな枝が折れたものもあったようだが、細い分しなって耐えたのかも知れない。

とにかく、今回の台風で古木への被害は甚大で、一掃されてしまうかも知れない。中には100年を超えるような木もあったかも知れない。新しく植えても同じような風格が出るまでには多くの時間がかかる。私が今まで見られていたことは幸運だと言える。自然の驚異だから「ひどい」とは書かない。こうして自然の新旧世代が交代していくのは仕方ないのかも知れないが、人の身としては「惜しい」。

台風21号被害;御苑編(5)2018年09月09日 10時06分09秒

その他の被害も出しておこう。

これは案内板。完全にめくれている。

京都御所は建春門、いや建礼門かな。GPS持っていくの忘れてたので撮影場所がはっきりしない。
何かおかしいと思ったら、扉の格子がない。

桂宮邸後の塀。剥がれている。
前から剥がれてたけど、ひどくなった。

九条邸跡池近くのベンチ。倒木が直撃して崩壊してる。
あの台風の中座っている人は居なかろうが、危ない。

その隣のベンチも背もたれが折れてた。

閑院宮邸跡の池には倒木が落ちてた。

こちらは九条邸跡池。ここでも倒木が池に落ちている。

でもその上で鴨が休んでいた。

御苑、南西にある宗像神社前でも倒木が。
この鳥居の横に見える樟の大木では毎年アオバズクが営巣するのだが、来年はどうだろうか。営巣しているあたりの枝も折れているようだったが。

これは、その倒木の上を歩く猫。新しい遊び場でも出来たと思ったのだろうか。
動物たちはたくましい。

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