東京全図2020年08月18日 06時25分08秒

こんな物も出てきた。
先の東京都電図よりもさらに古く、明治32年のものである。

明治32年というのはまだ都電というかその全身の市電も走ってない。日本初の鉄道の起点である新橋駅(地図上では新橋ステイション)は描かれている。
東海道本線の神戸まで開通が明治22年なので、それよりは後の地図となる。新橋駅から馬車鉄道が結構長く走っているのもわかる。これが市電になるのだろう。

ものすごく細かく書き込まれているのだけど、印刷が薄いので主な所に文字を入れてみた。
区は15しかない。
麹町区、神田区、日本橋区、京橋区、芝区、麻布区、赤坂区、四谷区、牛込区、小石川区、本郷区、下谷区、浅草区、本所区、深川区
今の23区には1つも残ってないのかな?

有名所では宮城(「みやぎ」じゃないよ)は皇居、鹿鳴館も見える。上野の西郷隆盛像は明治31年に出来ているからこの地図上では書いてあってもおかしくないんだけど、私には上野すら見つけられなかった。東京人じゃないからね。

実はこの地図、裏面は白紙なんだけど、そこには毛筆で文字がびっしり書き込まれている。住所と名前が書いてあるようなので、多人数に貸して回し見していたのかもしれない。当時はこのような地図はまだ一般には手に入らなかっただろう。

東京はこの後大正の12年の関東大震災、大東亜戦争での大空襲を経て大きく様変わりをしただろうから、この地図は過去を知る資料になろう。
京都・大阪の地図もあればよかったんだけど、観光では訪れたことはあるようでも地図の購入までには至ってないようで。残念。
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