京都迎賓館(7)2016年05月05日 06時14分52秒

次は池と廊橋。
迎賓館は、この池を囲むように建てられている。GoogleEarthによるとこんな感じ。
池の中にある斜めが廊橋。

前回はこの橋の上からの撮影は禁止されていたので初めての写真。

まずはこの写真を出さねば。
おばあさんが乗り出して見ていて、傍から見ていて非常にハラハラした。職員の人も心配そうに見ている。
この人、じゅうたんからはみ出ているので、本当はその時点で注意されるべきなのだけど、それどころじゃなかった感じ。そういえば、この人杖持ってる。杖はOKだったか。

廊橋挟んで右手。
この日はちょうど池の掃除をしていた。いやまあ、珍しい光景ではあるけど、一般公開中にすることはないんじゃないかなとも思ったり。

こちらは後日の写真。
最初にも書いたけど、ここの屋根はニッケルステンレス合金で、この色合は塗っているのではなく自然に出てきた色。銅板に出てくる緑青に似ているけどそうではない。緑青には毒性があり、それが鯉によろしくないので使われなかったそうだ。

右手奥をよく見るとあやめが咲いている。流石に綺麗に植えられている。
近くに見られたらさぞ綺麗だろう。

池は廊橋挟んで右手(上の写真)が水深1.5m位の深い池、こちら左手が数十センチの浅い池となっている。
深い池からこの浅い池、さらに奥に見える夕映の間へと水の流れが続く、そういう意匠である。日本の美意識の粋が結晶しているのがこの京都迎賓館である。

京都迎賓館(6)2016年05月04日 06時20分15秒

桐の間の前にはこういう場所がある。

今回は何も飾られてないが、前回はこういう展示があった。
床の間。


このあたりの壁は土壁だが、そこで使われている土は敷地内で採取された京錆土(きょうさびつち)というもの。江戸の昔、この場所には公家屋敷があったので、そこで使われていたものではないかとのこと。経年変化で錆が浮き上がり良い風合いになる、壁に使うのには非常に良い土だそうで、これを使わない手はないと言うことになったそうな。「使ってくれと言っているようだった」と聞いた気が。

そこから前は暗い通路になる。今回はここは素通りさせていたが、実はこの左に見える扉の向こうには「琵琶の間」という立礼式呈茶を行う、または随行者が賓客を待つ待合室ともなる部屋がある。
前回は覗くことが出来た(撮影は禁止)が、今回は紹介が全くなし。迎賓館には説明のパンフレットが用意されているが実はそれも前回と今回は違い、今回はここが省略されている。秘密にしたいの?

格子戸の隙間から僅かに見えたので撮影。
名前の由来になっている琵琶などは見えなかった。

振り返って見る。
右手の扉の奥が「琵琶の間」。

さらに進むと庭へと向かう。

この右手下に敷いてある石、これも良い石らしいのだけど、この下は網になっていてそこから空調の空気が吸っている。ほんの少し見えている部分があったので撮影。

館内は当然空調完備だけど、その吸気・排気口はうまく隠されていてわかりにくくなっている。他の場所の通気口を幾つか。

こことか、

ここもそう。上にあるものは出す方、下が吸気だと思うのだが、どうだろう。逆だとホコリが舞い上がらない?ホコリが上がる清掃はしてないか。


京都迎賓館試験一般公開;2016-5-32016年05月03日 10時21分56秒

今朝も京都迎賓館の一般公開の整理券をもらいに行った。
今朝は前回より2時間近くも早く、8時20分頃には並んだのだが、もうすでに前回の10時過ぎより長く見える行列が。

私が並んだ後もあっという間に行列が伸びて、9時からの配布が始まってすぐに打ち止め。GWに入館したいなら、
    「9時半では遅い
ので、余裕を見れば8時45分までには並ばないと。
私で13時からのがようやくもらえる位(もらったのは写真の通りもっと後のだけど)だから、もっと早い時間帯が欲しければ6~7時位から並ばないと。初日も多いと思ったけど、今にして思えば少なかったのね。

明日からは+500人され2000人になるけど、並ぶ時間としてはそれほど変化はないかと。

これから行こうという人は、くれぐれもご注意を。

あと、子供連れで並んでいる人が居たのだけど、
小学生以下は入館できないので注意(小学生じゃないの?というような子供はいるけど、きっと中学生なのだろう^_^)。
スーツケースなども持ち込めないし、御苑内にはコインロッカーはないので予めホテルか地下鉄の駅などで預けてくるように。
お年寄りにはつらいかも知れないけど、杖、手押しカートなども不可のはずなのでご注意を。車いすはどうだろう。一応入口前では見かけたけど、中では見かけてない。
さらに、館内にトイレはないので用も済ませてから来ること。ちなみに、迎賓館入り口より南西に御苑のトイレがある。

今後もずっと公開されるようなら、うちで手荷物預かりでもしようかな。1時間500円でどうだ?

京都迎賓館(5)2016年05月03日 06時15分00秒

和厨房。さすがに広いと言うべきか、これでも人数を考えると小さいとみるべきか。ここは今回初公開。
以前京都迎賓館での様子を写したNHKの番組を見たことがあるのだけど、その時にも写っていた。あの番組録画してたかなぁ。あったとしても見つからなければないのと同じ。

ここは桐の間。まさしく和室。24名までを和食で接待する部屋。
写真から数えるに42畳ほどか。右手には香炉とかが見える。先の和厨房はここ専用の厨房。24名分なのであの広さでも行ける。ちなみに、藤の間の用の厨房はあの地下にあるそうな。

真ん中の机は長さ12メートルにもなる。木材としては3枚合わせてあるらしいが、漆塗りとしては1枚もの。これだけの大きさのものはもちろん日本でここだけ。出来上がった時には職人さんの手が腫れ上がったという力作。

こちらは前回の展示。今回だいぶ省略されているのが解る。

前回は掛け軸は3本に生花が飾られていた。

そして手前に熨斗飾り(のしかざり)も置かれていた。
「熨斗飾り」は「めでたさと、相手への敬い、最大級の喜び」を表現するものだそうで。結納の時にも持って行ったっけ?

椅子はたぶん漆塗りで後ろには蒔絵が施されている。
手書きだからか、1脚1脚異なるそうな。

横の縁側。障子を開けると池が見える。
ちょっとこの位置からは解りにくいけど。上の写真から奥手に僅かに見えている。

ところで、ここの畳をよく見ると中央付近に色が変わった部分が見える。
これは「中継表」(なかつぎおもて)という技法で、昔い草がまだ長く成長させられなかった頃、2本を継いでこの長さにした時の名残を再現している。現在は1本でこの長さが出せるのだけど、迎賓館建築時にこの技法を持っている人が1人しか残っていなかったため、その技法を伝承するためにも迎賓館内の畳は全てこの技法にしたらしい。い草も広島県の方で特別栽培したそうな。現在では中継ぎ畳は入手しやすくなっているそうで、会館から10年経過してそろそろ表替えをするけど、入手が用意になってくれて助かるそうな。
追記:
後で見たDVDによると、「い草の一番いいところだけを使うため」と言っていた。宇草の種類の違いと最良の部分という2つの要因があるのかな。

上の椅子の後ろの蒔絵やこの釘隠しには五七の桐があしらわれているが、これは日本国政府の紋章。
明治時代から使われており、この京都迎賓館自体の紋章でもあるそうな。

桐の間手前の部屋。
実はここはお客が入る場所ではなく、芸姑さん・舞妓さんが演じる場所。最初は右手のふすまが閉じられており、ここで準備が整ったらふすまが開くという志向。その時はきり金部分も開くそうだ。

ところで、「芸姑」と「舞妓」の違いがわかるだろうか。わからなかったので調べたところ、普通は20歳前後までが舞妓で、その先が芸姑になるらしい(ただし、この世界に入った年令によって若干変わる)。
それは別として、見た目の違いは、舞妓さんは地毛を結いかんざしをつけるのに対し、芸姑さんはかつらでかんざしなどもあまり付けないのだそうで。着物も前者は色鮮やかで派手の振り袖、帯は長いもので下駄を履く。後者は黒か無地で普通の着物の帯に草履を履く。要するに若くて派手なら舞妓、落ち着いてたら芸姑と見分けられそう。
あと給金にも大きな違いがあって、舞妓はお小遣い制=給料制、芸姑は自営業だそうで。
京都には多くの舞妓・芸姑さんがいてはるが、私のような庶民ではかそのお姿に出会うことも少なく、まして遊ぶなんて絶対にないわけで、一度くらい見てみたいかも。せめて、写真の展示があればよかったなあ。
「良いではないか、良いではないか」(^_^;)

京都迎賓館(4)2016年05月02日 07時35分58秒

藤の間の続き。

さてこの壁画(壁面装飾)。

右側には桜の絵が描かれている。
花と葉が同時にあるのでヤマザクラだと解る。京都御苑内の桜と言えば垂れかヤマザクラが中心だからだろう。
部屋は結構暗い上に金色に淡い色なので、きれいに写真を撮るのはかなり難しいと思う。逆光に近いからね。
この絵、金箔の上に刺繍されているように見えるけど、実際には花を織ってから緊迫を間にはめ込んでいるそうな。マスキングテープで桜と葉を覆ってからの作業でたいへんだったらしい。

一方左には多くの花が描かれている。
39種類ある。解るだろうか。
説明板はあったが、特に各反射がきつくて、肉眼でも観づらかったが写真でも判読が非常に難しかった。それでも何度か判読したのがい以下の表。

桜*
ススキ
梅*
椿*
水仙
嫁菜
藤*
吸葛
10 華鬘草(けまんそう)
11 ナガバノスミレ
12 山吹*
13 芍薬(しゃくやく)
14 露草*
15
16 コマツヨイグサ
17 一輪草
18 昼顔
19 百日草
20 鶏頭
21 著莪(シャガ)*
22 蓮華*
23 牡丹
24 小菊
25 百合
26 萩*
27 黄蜀葵(とろろあおい)
28 立葵
29 石楠花(しゃくなげ)
30 薊(あざみ)
31 芙蓉
32 桔梗
33 竜胆(りんどう)
34
35 紫陽花*
36 花菖蒲*
37 うめもどき
38 朝顔
39 鉄線
どれがどれだかすべて分かる人は相当の植物通。*を付けたのは、私が知るかぎり御苑内で見かけられる花。

写真内に番号を入れてみた。案内板にあったところではなく、実際の写真で識別。写真合成の都合で欠けている部分はあるのはご愛嬌。菊とか幾つかの花は複数箇所に異なる色であったりするけど、1箇所だけで。


1番の桜は付けるまでもなくわかるので省略。なお、どうやっても以下の3つは識別できなかった;10 華鬘草、11ナガバノスミレ、16コマツヨイグサ。次回にチャレンジ。

壁画の下に見えている黒い部分は隙間でなく漆塗りの梁(?)。
絵と同じ幅を持つので16.6mもあるが、これは木材は数本合わせてあるが、漆塗りとしては1本物。
漆というものは乾燥してツヤが出るのではなく、水分と化学反応を起こして艶が出る。なので、この部屋の中で塗ったのではない。また、こんな長さのものを外で作って搬入することも不可能。なので、敷地内の別の場所、今回は最初通った地下に室を作って作成したそうな。で、出来上がったのはいいけど、通路を使っては部屋の中に入らない。仕方ないので、一度ははめられた池側のガラスを外して搬入したんだとか。
そこまでするか!?と思ったりもするけど、迎賓館における各種造形へのこだわりには一切の妥協がない。素晴らしい。

部屋左手にあるこれは実は舞台。
この扉の文様は截金(きりかね)という技法によるもので、金箔を貼った技法だそうな。
とても細かく美しく細工
今は故人の人間国宝の作。ちなみに「截」は第2水準漢字。「載」とは違う。

ここは奥まっており、舞、能、琴、雅楽などが演じられる。もちろん日本文化を紹介するため。
舞台の高さ、この写真では50センチほどになっているが上下でき、ブッシュが来た時の小泉との共同記者会見はここを面一にして共同記者会見した。

截金と釘隠し。アップにするとその美しさがよくわかる。とにかく細かい造りがいっぱいある。
1度目はざっと見て、2度目は気になったところを細かく見、3度目は説明を聞いて理解を深める、というのが良い見方かも。最初に説明聞いてた方が気付けるかな。

・・・前回の展示を少し追加・・・
前回はこのような几帳や着物の展示があった。

いずれも貴重品だから一般公開では展示できないのだろう。一般公開が始まっても、このような展示もなされる特別公開もあってくれると嬉しいのだけど。

京都迎賓館(3)2016年05月01日 06時48分00秒

次は「藤の間」。迎賓館の中で一番広い部屋。洋食の晩餐会や歓迎式典が開かれる。
60~120人位ので会食が出来るらしい。

天上には折り紙のような電灯がある。
これは上下できる。
↓前回と比べると下がっている位置が異なるから解る。

部屋の幅は20mほどだと思うけど、この間柱が1本もない。
通常の木造建築ではこれは無理なのだけど、ここは実は鉄筋なのと、この部分の縦の支柱の中↓
に鉄骨があって、釣り上げているから可能なのだそうで。でも最初の2年ほどは徐々に垂れ下がってきたので下の木の横棒を削って調整していたとか(年1~2ミリほど)。今はもう安定しているらしい。

壁面には大きな装飾がある。名は「麗花」。これもつづれ織り。縦3.1m*横16.6m。車のシートなどを作っている川島織物(これも京都の会社)が織り上げた。制作過程の展示パネルもあった。
この作業にはそういう技能を持った人と若手が一緒になって作業したそうで、若手の能力が向上したと川島織物は喜んでいたそうな。
詳しくは明日のネタで。

ここも絨毯に注目。
斑点は汚れではなく藤の花びらを模している。壁面側が多く、写真の手前側が少なくなっている。さらに、中央線が多く、周りが少ない。本当に細かい細工がいっぱい。

右手に展示されているのは長テーブルでの食事の用意の様子。食事というか食器類の展示。

食器のアップ。

前回はこのように立てて展示してあった。
お皿の文様を見ると菊とか桜をあしらってあるので、見た目にそぐわず和風。もちろん特注品だろう。



京都迎賓館(2)2016年04月30日 06時55分00秒

次は夕映の間。大会議室として使われたり、立礼(りゅうれい)式のお茶のもてなし、晩餐などで使われるのだそうで。

左右の壁には大きな絵がある。こちらは比叡山に月が登る様子。
「比叡月映」。京都東山の風景。

絵と書いたが、実際には織物である。つづれ織り技法。

これらはいきなり本番のものを編むのではなく、一旦小型のものを試し織りし、色合いなどを確認した。その際、山の稜線がはっきりしないので縫い目を1つ抜くことではっきりさせたらしい。
多分これのこと。はっきりというか強調したということかな。

反対側は愛宕山に夕日が沈む様子。
「愛宕夕照」。京都の西の風景。
実際にこの2枚の壁は建物の東西にあるそうで、その方向の風景に思いをはせるという感じか。現代の京都の東西はもはやこんなにきれいに見えないんだけどね。高い建物が多くて。

この左右の壁は可動式らしく、部屋を3分割できるのだそうな。これがそのための溝なんだけど、見えるかな?

部屋はこれくらいの広さ・・・と書いても解らないか。壁画の大きさが横8.6m、高さ2.3mらしいので、そこから推測するに東西幅は40mを越えそう?遠近法があるからそんなではないか。
↑これは今回の人数での写真だが、
↓こちらは前回の特別公開時。
今回は1時間220人程度なのでそれほど混雑しているという感じはないが、それでも一時に来ると写真を撮るには苦労する位にはなる。前回がいかに少なかったかがよくわかる。

天上は間接照明だが、中に小さな穴が見える。
ここから小さな明かりを照らしていろいろ演出するそう。カクテルライトとかホタルのような演出がなされる。

一方絨毯を見るとなにやらムラがあるように見える。実はこれ、人が分で出来た汚れや毛羽立ちのむらではなく、川面に映る雲をイメージした意匠である。迎賓館の中は本当に細かいところに恣意的工夫がある。どれだけ気が付けるだろうか。

部屋の南北は庭になっている。一方は白砂の中庭。

の真上の壁には、不思議な切れ目がある。
実はここ通訳の人が入る部屋。ここから覗きながら同時通訳するのだそうで。結構狭いんじゃないかなぁ。
ちなみに、こちらがその部屋への入口、のはず。

他方は迎賓館中央にある池。
中央やや左に見えている石柱は旧五条大橋のものらしい。京都府庁旧館中庭にある物と同じ由来だと思う。庭師の方が持っていたのを使ってくれと提供した物らしい。
↓こちらがその府庁にある物。

↓これがここの石柱のアップ。年号の天正拾七年が同じなので。
説明員の人が「他にはない」と言ってたけど、すぐ近くにあったのだ。まあ、月は異なるようだけど、

公開中は、時々説明ツアーがある様子。このときも説明している人とそれについて行ってる一群が居た。申し込みが必要なようで、札をぶら下げていた。私は申し込んでないし(そもそもどこでそういう募集があったのか知らない)、それ以上に写真がきれいに撮れないので一緒には回らなかった。でも、いろいろなことを知るにはそれを聞くのが一番。次回行くことがあれば是非聞いてみたいのだが。ちなみに、聞けば教えてくれる人はそこかしこに立っているので尋ねると良いと思う。迎賓館の腕章を付け、ファイルを持っている人がそう。さらに、今回は警備員の数も半端じゃないけど、彼らも一応教育を受けているようで、自分の持ち分のことに関してはいろいろ教えてくれる。粋な計らい?

ただし、この説明ツアーは5/3で終了。4日からは2000人/日になるのでないらしい。

京都迎賓館(1)2016年04月29日 09時08分58秒

昨日から京都迎賓館の一般公開が行われている。5/9まで。
早速昨日行ってみた。

昨日も書いたとおり、平日の雨の初日にもかかわらず、かなりの人出で、10時にはもう400m以上と思われる行列があり、私が整理券をもらえた時点(約11時)ではすでに14時以降でないともらえない状態だった。その時の最後尾はもうもらえない可能性もあるとのことだった。このあたりの詳しくは昨日のネタをご覧いただきたい。

私が迎賓館を訪れるのは実は2回目。前回は抽選による特別公開時だった。実を言うと、その前にも中の写真は見せてもらったことがあった。関係者の方から。いろいろな日本の伝統技術が建築や工芸品に使われているので是非直に見てみたかったが、それがかなったのは2年後位、さらに今回はそれから2年経っている。京都迎賓館は完成してから長らく地元に対しても公開なされなかったのだが、その理由についてはとりあえず秘密にしておこう。あきれるほど下らない理由だから。

前回は当選通知の印刷物+公的身分証明書が必要だった上に、中に入る前に全ての荷物をロッカーに入れさせ、持って行けるのは撮影機材1台=カメラ1台またはカメラ付き携帯電話1台のみで交換レンズは不可、動画撮影が不可なのでビデオも不可、傘も自分のは持って入れずに備え付けの物を使わせるという徹底ぶりだった。

そんな感じでは一般公開など無理だろうと思っていたが、今回は手荷物検査だけに変わっていた。とはいえ、京都御所の手荷物検査がカバンの中を開けて眺めるだけの簡易検査なのに対し、こちらは荷物を全て出して、金属探知機をくぐるという厳重なもの。さすがに要人が来る建屋内に入るとなるとこれくらいは必要か。
実は私はここで引っかかってしまった。何度やってもだめなので「何か持ってませんか」と言われて端と気がついた。腰を痛めているためにコルセットを巻いていたのだが、どうもこの中に金属板が入っている様子。知らなかった。これを外せと言われると歩くのが大変になるので困るなあと思っていたら、さすがにそれはなかった。でも、たぶん杖をもっての入館は不可だと思うので、腰が弱い方は十分に注意を。

今回も動画撮影は不可。三脚、自撮棒、フラッシュ、プロの機材による撮影等も禁止されている。たぶんレンズ交換もとがめられると思う。普通のコンパクトカメラ、携帯電話のカメラ、一眼レフくらいなら大丈夫。部屋が広いので、広角レンズを持ってくと吉。望遠レンズは要らないし、たぶん大きなレンズは入れてもらえない。ペットは当然不可。それは御所も同じ。
GPSはとがめられないけど、建屋内は窓際を除き受信できなかった。木造に見える部分も実は中は鉄筋で、屋根もニッケルステンレス合金板でふかれているので電波が入りにくいのだろう。

今回の一般公開はあくまで試験公開。
今回の状況を元に、今後通年公開するかどうかを検討するのだそうで。京都御所も通年公開を検討しているようではあるが、御所は宮内庁、こちらは内閣府の管轄なので、同じというわけにはいかないだろう。そのあたりは縦割り行政だから。ちなみに、京都御苑は環境省の管轄である。

正面玄関。前の検査があった場所は地下で、ここはそこからスロープを上がっての場所になる。
このスロープには人が歩くという概念がないので階段はもちろん手すりもなく、雨が降ろうもんなら滑りそうになる。腰を痛めていると非常に怖い。傘が要るのはこの部分。

要人の車は正面門を抜けて直接この玄関まで来る。御苑内は基本車両通行禁止だが、当然こういう車(とか皇宮警察や仕事の車)は通らなければならないわけで、そういう場合は時速10キロに制限されているそうな。
この入り口横にも傘置き場があるので、傘はそこで置くことになる。ロッカーもあるので、スリッパに履き替える。

ここに敷き詰められている石は、なんと国産の花崗岩。山口県のとある島から切りだされた。そういえば、雨でもここには水がそれほど溜まっていない。なぜかというと排水できるようになっているから。通常こういう場合は傾斜をつけて水を流すのだけど、ここはそうはいかないので特別な方法を使っている。それは石と石の間の目地にある。
これは砕いた石を樹脂で固めたもので、透水性があるのだ。

更に石の下には透水性のコンクリートなどがあって、排水口に流れる。この辺りの隙間からそれが見えていたのだけど、写真にはうまく写らなかった。左手の金属が付いている石は持ち上げ可能で上げると排水溝が見る。
一見なんでもなさそうな石畳にも目立たないけど最高の技術が使われているのだ。

正面の扉には樹齢700年のケヤキの1枚板が使われている。
厚さ1センチの板を表裏で貼りあわせてある。また、外には枠が付いているけどこれは、板は徐々に変形するので1枚の厚い板にすると割れてしまったりするので、薄い2枚を(おそらく隙間のある)合わせることでそれを防いでいる。

その向かいには、要人訪問時には屏風と生け花を置いて歓迎するのだそうな。今回は省略されていた。
この生花は、訪れる要人の国などを考慮して、京都にある華道の協会に相談して、家元にしつらえてもらうのだそうな。京都迎賓館は京都の要請で作られているので、こういうことに関しては基本無料で奉仕してもらうらしい。材料費は別だろうけど。
迎賓館の建築にあたっては奈良を始め他の地域も立候補したそうだが、各種検討をした結果京都になった。でも、御所の真横という場所で周りに高い建物がない、京料理、生花、芸子・芸妓、伝統工芸などを考えてもここ以上にいい場所はないんじゃなかろうか。

ちなみにこちらが限定公開時。ちゃんと置かれていた。

そこから横に入ってあるのが聚楽の間。随行員の待合室になる。

椅子があるが、これも京指物(きょうさしもの)とよばれる伝統技能を使った安楽椅子が並ぶ。
座るところが赤色だけど、これは自然光が入らないこの部屋の特長を活かした物・・・と書いてあるんだけど、どう活かしているのかは解らない。ちなみに他の部屋は通路や厨房を除き自然光が入る様になっている。

対面には工芸品が置かれる場所がある。今回はこの図1枚だけだが・・・

前回はこんな感じだった。棚を付け替えることでいろいろな置き方が出来るようになっているようだ。

こちらも前回の部屋全景。
今回は撮り損ねた。露出の関係で明るく見えているけど、実際にはかなり暗い。

ここの釘抜きはこんな感じのもの。
これはガラス製なんだそうで。

そうそう、私が入ったときには見かけなかったが、外人さんも入館可能ではある様子。ポスターに英語表記があるから。パスポートの提示が必要かどうかは不明。赤の国とかはさすがにまずいんじゃないかとちょっと思ったりするのだけど。偏見?
→最終日に初めて外人さんに会った。でも割合は非常に低かったかと。日本の伝統技法には英訳なんてないだろうから、説明は難しいだろうねぇ。

(つづく)

伊勢・志摩旅行(36)2016年03月22日 07時07分05秒

今日詣るのは、「神明神社」。
女性の願いを叶えてくれる神様らしい。

さてどうやって行くかだが、近鉄で行っても最寄りの駅からタクシーに乗る必要があるようなので、タクシーの時間貸し切りで行くことにした。鳥羽は「相差」という場所。「おうさつ」と読む。
距離は18キロ強、1時間ちょっとかかっている。海沿い海抜0mから山の中をぐねぐね回って最高値で172mまで登り、また下って海沿い20mの位置まで行く。山の中を通り抜けており、このあたりは海岸沿いに道路がないのが解る。複雑に入り組むリアス式海岸の弊害か。
11:35頃到着。

神社真ん前までは行けないので、ちょっと前の所の駐車場でタクシーには待っててもらい、神社に向かう。

海産物の土産物屋;いかにもらしい土産物屋じゃなくて、地元の、と言う感じが好感触な物がある、の中進む。おみやげは帰りに。

鳥居は居るとまずすぐ右手においなりさんがある。

そのまま進むと一番奥に本殿(写真正面)、長寿の館(左手)がある。

女性の願いを、生涯に1つだけかなえてくれる「石神さん」という社が境内にあるらしい。もともとは海女さんの守り神さま。伊勢出身のオリンピック女子マラソン選手野口みずきさんが(後輩に渡された)ここのお守りを持って出場したアテネオリンピックで見事金メダルをとったということで有名になったらしい。今回同行の女性陣のたっての願いでここに来たというわけ。

ところが。
私はここでその社を見つけることが出来なかった。なので写真もない。というか、いつもなら無駄なほど写真を撮るのに、ここでの写真はとても少なくて、ここに上げたものでほとんど。
後でチラシを見ると、おいなりさんの本殿側の横にあったようだ。何でそれで気がつかない?

お守りはいただいた(800円だったと思う)のだが、すでにあげてしまい、写真も撮ってなかった。お守りには封筒も付いていて、願いを書いて入れて送ったらご祈祷してくれるらしい。

「女性の願い」ということだけど、最近は女性の定義も難しい。生来か、途中で変わっても良いのか、精神か、「なりたい」と思っている人の願いはどうか。神様も判断が難しい時代になったろう。

本殿はきれいになっていたが、これも石神さん効果だろうか。

境内には御神酒の振る舞いがあった。一升瓶が並べられ「ご自由に」という大胆な提供。
「からくち」と「白鷹」。前者は地元のお酒、後者は西宮のお酒。
白鷹は伊勢神宮の御料酒になっているのか。だから伊勢神宮に多かったのか。白鷹の方があっさり、からくちの方がちょっと癖があるかな。私の好みは白鷹だが、これはもう個人の好み。

帰り道、土産物屋で海産物を買う。3品で1000円だったかな。
良い香りがしている。まだ食べてないので味は不明だが、余り熱を加えないでね、と言われた。元が良いので、変質させないようにして食べるのが一番、と言うわけだ。
これを買ったのは焼き海産物も売っている店だったが、もう少し駐車場に近い店では4品1000円だった、と書いておこう。

さて次はどこへ行く?買える電車まではまだ時間がある。タクシーの貸し切り時間から言うと、あちこち回るほど余裕があるわけではない。

伊勢・志摩旅行(18)2016年02月21日 06時17分00秒

内宮でも本殿の横に空き地がある。ここが旧社殿があった場所。
本殿が少し見える。
そういえば、親が宮内庁の話を聞いたのはこちらだったか。

本殿以外は撮影可能。こちらは神楽殿。
神楽が舞われるのだろうか。その割には見えるようにはなってないが。

こちらは御饌殿。
名前から察するに神饌を用意するところであろうか。その割には前に置かれている靴がそれっぽくないようだが。
そういえば、横にスマホ画面見ている奴が居るなぁ。最近はほんとどこでもこういうのが居る。おまえここに何しに来てるんだ?スマホ依存症は実にみにくい。

空は雲が少ない晴れ。暖かい。

ここにも紅葉が残っていた。
紅葉を見ながらの初詣というのも滅多にないことだろう。いや、地球が温暖化してしまうとそれが当たり前になる時代が来るのかもしれない。あな恐ろしや。

(C)おたくら編集局