しまなみ海道3「魂は燃えているか」(24)2016年05月04日 06時19分46秒

次は高根島(こうねじま)へ。
前回は下から見ただけで行く道がわからなかったこの橋を渡るのが目的。

地図を調べてて解ったが、実はそこへ行く道は海岸沿いにはなく、かなり手前から曲がって行かなければならない。

行ってみると、そこへ向かう道はかなりきつい坂だった。

GPSログを見ると2分ほどで1キロ、10mを登るだけだけど、もっときつく・長く感じる。

途中、これも前回見つけられなかった向上寺三重塔が見えた。前回見つけた看板はどうも裏手の道だったようだ。まずは高根橋に行ってから帰りに寄ろう。

坂を登り切って眼前に高根橋を見る。

高根橋はかなり高い位置にあるので、下を見ると景色が良い。

遠くに見える橋は多々羅大橋。かなり遠いけど見えると言うことは、今日は空気が澄んでいると言うことか。

正式名称は高根大橋。

渡りきって反対側から。ここは瀬戸田水道。
橋の右にちょっと見えるのが向上寺三重の塔。

高根島側でも島に入るにはきつい坂を降りるようだが、降りると登るのが大変なので、降りないで引き返す。

次に向かうのはその三重の塔のある向上寺。


京都迎賓館(6)2016年05月04日 06時20分15秒

桐の間の前にはこういう場所がある。

今回は何も飾られてないが、前回はこういう展示があった。
床の間。


このあたりの壁は土壁だが、そこで使われている土は敷地内で採取された京錆土(きょうさびつち)というもの。江戸の昔、この場所には公家屋敷があったので、そこで使われていたものではないかとのこと。経年変化で錆が浮き上がり良い風合いになる、壁に使うのには非常に良い土だそうで、これを使わない手はないと言うことになったそうな。「使ってくれと言っているようだった」と聞いた気が。

そこから前は暗い通路になる。今回はここは素通りさせていたが、実はこの左に見える扉の向こうには「琵琶の間」という立礼式呈茶を行う、または随行者が賓客を待つ待合室ともなる部屋がある。
前回は覗くことが出来た(撮影は禁止)が、今回は紹介が全くなし。迎賓館には説明のパンフレットが用意されているが実はそれも前回と今回は違い、今回はここが省略されている。秘密にしたいの?

格子戸の隙間から僅かに見えたので撮影。
名前の由来になっている琵琶などは見えなかった。

振り返って見る。
右手の扉の奥が「琵琶の間」。

さらに進むと庭へと向かう。

この右手下に敷いてある石、これも良い石らしいのだけど、この下は網になっていてそこから空調の空気が吸っている。ほんの少し見えている部分があったので撮影。

館内は当然空調完備だけど、その吸気・排気口はうまく隠されていてわかりにくくなっている。他の場所の通気口を幾つか。

こことか、

ここもそう。上にあるものは出す方、下が吸気だと思うのだが、どうだろう。逆だとホコリが舞い上がらない?ホコリが上がる清掃はしてないか。


しまなみ海道3「魂は燃えているか」(25)2016年05月05日 06時13分52秒

引き返して向上寺へ。

向上寺は、GooleEarthで見るとちょっとした山の上にある。なので、そこへ入る道は猛烈に急。
自転車乗ったままではひっくり返りそうなので降りる。一番きついところを登るとゆるくなるので、押して上がるのはちょっとだけ。

三重塔はお寺の境内横のきつい階段を登った上にあった。

ところが、足が思いの外ガタガタで歩くのが大変。昔そこそこ自転車乗っているときにも思ったけど、自転車に必要な筋肉と歩きに必要なそれは違うのだ。なので、漕げても歩けない、と言うことがある。

三重塔の付近はかなり高い位置だが、木があるのであまり景色は見えない。それでもこれくらいは見える。
海面が輝いてる。

この三重の塔は国宝なのだそうな。詳しい縁起はこちらに。

塔の下はあまり人居場所がないので、超広角レンズを使ってようやく画角内に納めた。
狭い場所だから、建てるのも大変だったろうなぁ。室町時代の人の情熱を感じる。

笑う膝を抑えながら階段を降りる。本殿にお参りしてから下り始める。降り始めてすぐ横に山門があった。

このお寺、山門の横に何故か鳥居がある。

しかもそれはくぐれない。
お寺の中に神社があるのは珍しくはないけど、鳥居まであるのはそれほど多くはないと思うし、なおのことくぐることができないというのは初めて見た。後ろに見える大きな岩をご神体としているのだろうか。いずれにしても珍しい。

山を降りて瀬戸田の市街地を抜けてしまなみ海道に戻る。
ここまでの動画は→こちら

走行地図はこんな感じ。

京都迎賓館(7)2016年05月05日 06時14分52秒

次は池と廊橋。
迎賓館は、この池を囲むように建てられている。GoogleEarthによるとこんな感じ。
池の中にある斜めが廊橋。

前回はこの橋の上からの撮影は禁止されていたので初めての写真。

まずはこの写真を出さねば。
おばあさんが乗り出して見ていて、傍から見ていて非常にハラハラした。職員の人も心配そうに見ている。
この人、じゅうたんからはみ出ているので、本当はその時点で注意されるべきなのだけど、それどころじゃなかった感じ。そういえば、この人杖持ってる。杖はOKだったか。

廊橋挟んで右手。
この日はちょうど池の掃除をしていた。いやまあ、珍しい光景ではあるけど、一般公開中にすることはないんじゃないかなとも思ったり。

こちらは後日の写真。
最初にも書いたけど、ここの屋根はニッケルステンレス合金で、この色合は塗っているのではなく自然に出てきた色。銅板に出てくる緑青に似ているけどそうではない。緑青には毒性があり、それが鯉によろしくないので使われなかったそうだ。

右手奥をよく見るとあやめが咲いている。流石に綺麗に植えられている。
近くに見られたらさぞ綺麗だろう。

池は廊橋挟んで右手(上の写真)が水深1.5m位の深い池、こちら左手が数十センチの浅い池となっている。
深い池からこの浅い池、さらに奥に見える夕映の間へと水の流れが続く、そういう意匠である。日本の美意識の粋が結晶しているのがこの京都迎賓館である。

蹴上浄水場つつじ2016(1)2016年05月05日 07時07分17秒

昨日から京都の蹴上浄水場でツツジの一般公開が行われている。

最初にはっきり書いておこう。「今年はもう終わりかけ」。まずは通用門すぐの斜面にある花。こちらが今年。

↓こちらが去年。

こちらを見ると更に良くわかる。

↓こちらが去年。それはもう遠目にもわかるくらい今年は花が少ない。少ないというかもう枯れている。
藤もそうだったけど、暖冬の影響で今年は花が軒並み早い。でも公開日は基本変更無しなので、こうなってしまう。

せっかく浄水・下水イメージキャラクター澄都くん・ひかりちゃんが出迎えてくれてもこれではなぁ。

正門前のツツジはまだ残っている方。

そういえば。今年もスタンプラリーが行われていて、入場すぐにここでのスタンプに並ぶ人が列を作っていた。
去年は鳥羽水環境保全センターと蹴上浄水場、それに琵琶湖疏水記念館の3箇所だったが、今年はそれに加え地下鉄京都駅または竹田駅、および蹴上駅のスタンプが加わり5箇所になった。京都市の連携で良いと思う。去年は3箇所で人が多すぎたので今年は難易度を上げたということもあろう。

で、揃えるとこのタイルをもらえるのだけど・・・

と書いてあるにもかかわらず、1人で複数本もらう愚か者が多い。去年も非常に多かったが、今年もあいかわらず。
その殆どは老人。複数本もらってどうするんだ?墓場に持っていくつもりか?1人1本を徹底し、できるだけ多くの人に行き渡るようにしなきゃダメ。こういう醜い姿を晒している老人に、「最近の若いもんは」などと言う資格はない。
浄水場の担当者には徹底をお願いしたい。

私はここではスタンプのみ。そういう人は早めに行かせてほしい。ここで並ばなくても貰える場所を知っているから。

せっかく美しい花を見に来てそんなことで気分を害するのももったいない。気持ちを切り替えてツツジ見学をする。

すると、前にこの人がいた。
京都市長。

去年も来てた。毎年初日に来るのが恒例なのかな。
今年は残念な花具合だけど。

(つづく)

しまなみ海道3「魂は燃えているか」(26)2016年05月06日 06時37分22秒

出発して多々羅大橋へ向かう。
垂水港までは去年と同じなのでほとんど省略。海沿いの道。
ほぼ水平で走りやすいはずなんだけど、いかんせん疲れがピークに達しつつあるので速度は上がらない。動画を観てもらうとよく分かる。

途中、沖合にひょうたん島が見える。
去年も書いたけど、NHKの人形劇、ひょっこりひょうたん島のモデルになったと言われる島(の候補の1つ)。ひょうたん島は翌日もっと近くに見ることが出来たのだけど、それは後の話。

島の芸術の1つ,新宮さんの作品とひょうたん島。

綺麗な海岸のある場所。中央奥に見えるのが多々羅大橋。あそこまで行く。
近そうに見えて結構遠い。右手の防波堤の先にある柱も作品のはず。

途中、人形(かかし)のいる場所がある。

なんか去年と場所が変わったような。道路挟んで向かい側に移ってた。

↓こちらが去年。
見比べると、同じ顔ぶれでも服装は異なるようだ。ごくろうさん。

京都迎賓館(8)2016年05月06日 06時39分00秒

この池にいるのは新潟県は(旧)山古志村産の鯉。
新潟は全国でも有数の鯉の産地であり椎谷にも鯉の池があった(休耕田を使って養殖していることもある)が、山古志村は実に全国の70%を産するのだそうで。それでも毎年数匹はなくなってしまうので、補充される。それは琵琶湖産なのだけど、その稚魚はやはり山古志村から持ってきて琵琶湖で育てたものだとか。あと、もう10年も経つのでここで生まれて2世もいるらしい。専門家にはそれがわかるらしいのだけど、普通の人にはさっぱり。

そういえば、ここの鯉には何種類かいるらしく、天皇陛下が見つけた種類もいたんじゃないかなぁ。
これらのようにヒレの形が琉金のようなひらひらなのはよくわかるけど、ウロコが背中に集中しているドイツ産のもいるとか。

船が停泊している。それについては明日。

桐の間の外には飛び石と石灯籠がある。
ちなみに、うちの坪庭にも飛び石と、石灯籠、蹲があったりする。うさぎの掘り返した土に埋められているけど(^_^;) 京都の町家。

浅い池の方にはこの植物が植えられている。日本は瑞穂の国なので稲穂を植えたいのだけど、それだと秋には枯れてしまうので、同じイネ科の常緑のこれをうえているのだとか。
名前は忘れた。

あっ、かものつがいが休んでる。
ここに住んでいる子じゃなくて、外から飛んできたの。御苑内では出水の小川のところにも時々つがいが来る。鴨川からかな。

端の屋根のところには昆虫の透かし彫りがある。
蝶。
キリギリス。
鈴虫。
トンボ。
いずれも日本を代表する虫といえるか。
こんな細い線を彫るのはすごい技術だと思う。どれだけの人が気がつくかな。

もう少し引いての写真。こっちの方が場所がわかりやすいか。
なんでも、最初は四神を彫ろうかという話もあったらしいのだけど、外人にわかりやすく日本的なものということでこれらの虫になったとか。四神なんて彫れるの?という気もするけど。

蹴上浄水場つつじ2016(2)2016年05月06日 07時46分55秒

浄水場は坂を登って第二高区配水池へ。途中下の施設が一望できる。
こちらは浄水場なので、鳥羽と違って「香り」がする場所はない。

途中に白い藤が咲く場所があった。

今が満開。やはり白藤は紫のより遅いようだ。

第二高区配水池にはこの車が止まっていた。給水車。
災害時などに水を配給しに来る車である。

飲ませてくれたんだけど、冷却機能はないので生ぬるい。
まあそれは仕方ないこと。水は大切。ちなみにうちで使っている浄水器は、非常時には泥水からでも飲水が作れるように給水キットが付いている。超強力浄水器。

ここはかなり高い場所になるので岡崎付近が一望できる。
もう少し先まで行ければいいのだけど、安全のため立入禁止になっているのでこのあたりから。

ここの周りにもツツジがあるのだけど、ここも花は少ない。

もっとも、ここは去年も少なかった場所。
去年は盛りを過ぎたというより、まだ咲いてなかった感じだけど。

一昨年がこちら。全然量が違う。

そういえば、ツツジには多くのクマンバチがいて人の頭の間近にも寄ってくる。クマンバチは刺さないので、下手に騒ぐよりほっておくのが良い。それを撮影しようとカメラを向けると逃げてしまう。人の視線を感じているのかなと思ったけど、カメラだけ向けても逃げる。特に、富士フイルムのカメラを向けるとてきめんに逃げるので、なんか測距のための赤外線でも出ているのかもしれない。ということで、撮影成功せず。

階段を登り、一番高い場所である第二最高区配水池へ向かう。そこには驚くべきものがあった。

(つづく)

しまなみ海道3「魂は燃えているか」(27)2016年05月07日 06時13分50秒

かかしたちの横にみかんが置いてあって「ご自由に」だったのでいくつかいただく。というか持って帰る。今はお腹が空いてないので。
「カカシおばさん会」からの差し入れ。カイガラムシとか付いているから無農薬。ありがたや。

ノートもあったので、「京都から来たで」(意訳)と書いた。もっと気の利いたことを書けると良いのだけど、文才も絵心もないからなぁ。
八方手詰まり?

ちょっと進むとレンタサイクルターミナルがあった。生口島は先の瀬戸田とここの2箇所ここは返してしまうと、後の交通手段が無いようなきがするのだが。バス?

それはサンセットビーチというところにある。

そこから3分ほどで垂水港に到着。
向上寺から30分。
ここまでの動画は→こちら

地図はこう。

多々羅大橋がさらに近く見えてきた。

ひょうたん島も近く。

そこからさらに10分で多々羅大橋たもとへ。

京都迎賓館(9)2016年05月07日 06時14分30秒

池の端に船が停泊している。「和船」(わせん)という。
池に出て舟遊びをするためのもの。京都に迎賓館を作るなら貴族の舟遊びを再現しようというのは当然の考え方であろう。
見ても分かる通り底が浅い船なので、比較的浅めのこの池でも行けるのだそうで。でも、開館して10年、まだ4組しか使っていない(NHKの番組ではその少ない1回を写していた)。一応全ての人におすすめはしているのだけど、分刻みのスケジュールの要人が多いので、実現まで行かないとか。
ということは、ずっと水に浸かったままになるのだけど、桐以上に水に強い「槇」(まき)という木材なので大丈夫らしい。「槇」は極めて入手困難なだそうだけど、こういう時のために入手して寝かせておいたものを使ったとか。
ちなみに、館内の洗面所にも槇が使われているらしいが、非公開なので見たことはない。

和船の停泊している前の部屋。奥に屏風が見えるけど、此処から先は前回も今回も非公開。
GoogleEarthで見るとこの奥にも建屋があるけど、おそらくは宿泊施設などがある。公開されることはないかな。幾つかは写真で見たことがあるのだけど。

ということで1周終了。ゆっくり回って1時間のコース。

玄関。このテーブルはなんだろう?

玄関扉の引き手。ここにも細かい細工が施されている。
七宝焼らしい。七宝焼って、名前は知ってても工法は知らなかったのだけど、金属の素地にガラス質の釉薬を焼き付けてるくるのね。てっきり陶器だと思ってた。

もっとアップ。七宝を知っている人によると、この直線の出具合は信じられないレベルだそうで。それほど高度な技術ということ。

その横のガラスにはこれがある。

この角度から見るとわかったが、立体的なものが貼り付けてある。
これ、実は衝突防止のためだそうで、要人の人は当然玄関扉から入るけど、SPなどは横から先に入ろうとし、そのガラスが透明度が高いので衝突することがある。なので、ガラスがあることがわかるようにこれがあるらしい。

とにかく、隅から隅まで、最高の技術が集積されているのがここ京都迎賓館なのである。それがおもてなしの心とともに賓客を迎えているわけであるが、果たして、どれだけの人がそれに気がつくだろうか。ヨーロッパの人は気が付きそうだけど、アメリカとか赤の国の連中にはもったいないんじゃなかろうか、などと思ったり、思わなかったり。

玄関を出て、

スロープ降りて、

これが地下。広い。
迎賓館は地下1階地上1階建て。公表上は。
あと、あまり知られてないというか、今回の説明でも出てこなかった話でひょっとしたら秘密かもしれないけど、いざというときの避難場所(シェルター)もあったりする。某筋から聞いた情報。きっと脱出用の(以下国家安全上の懸念により削除^_^;)。

そういえば、この右奥手でDVDが流されていたのだけど、それはこれ。
前回の特別公開時には売られていたのだけど、今回は売ってなかった。値段は510円と安い。先日友人が来た時に一緒に見たけど、使われた技能の紹介だけなので、細かい技までは解説してない。また、織物に関しては紹介がなかった。加て、迎賓館全体の解説もないのでちょっと物足りない。そういうDVDも欲しいなぁ。あまり館内を細かく写すとまずいのだろうけど。

そういえば、前回の公開時には土産物が売られていたのだけど今回はなかった。今回こそ人が多いから売れば儲かっただろうに、なぜ?

というところで、迎賓館見学ネタは終わり。

・・・ではあるけど、思い出し次第追記していこうかと。自分の記録としても。
(C)おたくら編集局