日置流2020年07月28日 05時40分58秒

今回の発掘で出てきた書面の1つ。
日置流」と書いて「へきりゅう」と読む。和弓の一流派。いろいろな派に分かれているらしいが、この書面がどれに当たるかはわからない。
上から4文字目の漢字が読めない。「暇」(ひま)に似てるんだけど、部首が「日」じゃなくて「目」だし、仮に「ひま」だとしても「暇名」という単語がない。現代では使われない漢字なのかもしれない。
「巻上」というのは「上下巻の内の上巻」という意味ではない。現代には使われない言葉なのか国語辞典に載ってない。古語辞典にもないので一般的用語ではないのかもしれないが、他の書物でも書かれているので、当時は使われていたことは間違いない。おそらくは「もともとは巻物であった」という意味ではなかろうかと思う。

内容はこのページから始まる。
最初は茶道か何かかと思ったけど、ここに「射手」とあるので弓だと想像できた。細かいところは私には読めないけど。

一番最後のところ。65か条あるということと、書かれた日付が書かれている。
最初に書かれたのが寛永19年(1642年)で、最後の署名が嘉永5年(1852年)とあるから、実に200年間は継がれてきたことになる。この書面自体は最後に摸されたものだろう。「在判」というのは、「原文ではここに花押が書かれている」という意味らしい。そこからも、この書面が写しであることがわかる。最後は花押でなく印になっている。

実はこの書面にはもう1つ対になったものがあった。それがこれ。

射し方を歌にしてみた、ということだろうか。

これには過去の日付がなくこの1つだけだったので、最後に写した人が内容から作ったものかもしれない。「歌で覚えよう」という感じか。

この流派の研究をしている人には喉から手が出るほどほしい資料・・・になるのかな?表紙を見ればわかると思うけど、虫食いは多少あるけど、保存状態は極めていいと思う。全ページ開けられるから。おいおい読んでいこうかと。
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