古いカセットテープの修理2015年08月07日 06時20分49秒

最近、実家に帰ると荷物の整理をしている。その中でカセットテープが大量に発掘された。そのまま捨てるのも忍びないので、デジタル録音している。例のカセットデッキはそのために買ったものである。

カセットテープは室内と屋根裏との二箇所で発掘されたが、屋根裏にあったものは高温にさらされているためか劣化している物も多かった。室内にあるものよりさらに10年位古いので経年変化の可能性もある。音の劣化もあるが、物理的劣化でテープが回らないことがある。

例えばこのテープ。先に素性を紹介しておくと、上新電機のプライベートブランド品である。1975年前後の品のはず。当時はカセットテープもメーカー品は高かったので、店ブランドの品が売られたりしていたのだ。
このテープ、再生しようとしても一向に音が出てこないので調べるとテープ(正確にはリール)が回ってなかった。テープが走るべき部分を見ると、テープがない。

ハーフのネジを外して開けてみると、リーダー部のテープと磁気テープが外れている。繋ぎ目に塗られていた接着剤が劣化してとれてしまったのだ。
黒い紙は、滑りを良くするためのシート。茶色い粉が付いているが、これは磁性体。劣化によって磁性体も剥がれてきているのだ。

接着剤でくっつけるのが筋なのだろうが、はみ出るとデッキのヘッドを痛めてしまう。昔のオープンリールテープでは編集のためにテープを切り貼りするのは当たり前で、うちにもそれがあった関係でテープの編集キットもあったのだけど、今はもう無いのでそういう手も使えない。なので、先頭数秒の音を捨てて、磁気テープを直接リールに付けることにした。
リールとの接合部ははめるだけ。慣れてくると、1本5分もかからず出来るようになる。

このJACテープはほぼ全てこの現象が、しかも両側で発生していた。修繕して片面側再生&録音したら反対側でまた外れるので、また修繕して・・・という作業の繰り返しだった。プライベートブランド品が安いのは、どこかに価格を抑えるための策があるわけで、これもその1つのツケだといえるのだろう。もっとも、35年も保証されるはずもなく、致し方ないことである。

でもこのテープは比較的修繕しやすいタイプであった。中にはハーフがネジではなくはめ殺して破砕しなければテープが取り出せないもの、

リールの止め部が割れてしまったもの
などもあり、こういうのは、別の(録音済みの)正常なテープを分解して移植するしかない。

ここまでして再生したカセットテープの音は音質の劣化はともかく、内容は懐かしい。中には今は亡き人の声、列車内のアナウンス(生録!)などもあった。こんな機会がなければ二度と聞かれることもなくそのまま捨てられるのを待つしかなかったのが保存されたわけだが、とはいえ私以外が聞くわけでもなく、結局また消え行くしかない。それは仕方ないことだけど、なんか自分の人生の有り様と重ねて考えてしまって、深い哀愁を覚えるのであった。合掌。

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